個人の車を下取りに出す時や、社名変更などで営業車やトラックに貼ったカッティングシートやステッカーを剥がさないといけない時、その剥がし方をご紹介します。
この記事で紹介する写真は使い込んだトラックでの実践です。ちょっと面積が多い「業務用」の内容になります。
用意するもの
剥がすステッカーの状態や種類、量によっても変わりますが、営業車など多く貼ってある場合はこのくらいの道具を用意をした方が良いです。
ヒートガンまたはドライヤー
この温める道具が有るか無いかで作業効率は大きく変わります。糊を温め、ステッカーを柔らかくすることでとても剥がしやすくなります。
ドライヤーでも代用ができますが、できればヒートガンの方が高温でしかも付属のパーツで集中的に狙って温めることができます。値段も2000円~3000円台のもので十分です。
2段階で調温ができるものがおすすめです。
スクレーパー
しゃもじのような形状のカッターです。普通のカッターでも代用ができますが、広い範囲のシールの場合はこちらが便利です。※強くやるとボディを傷つけます!注意
さらにおすすめがオルファの鉄の爪(T-25)です。薄い刃でボディの傷もつきにくい優れものです!
糊剥がしスプレー
いくつか試しましたが、このワイエステック 超強力両面テープ 粘着剤はがしが一番良かったです。量が多い場合は480mlの容量があるのも良いです。
カーボン製ヘラ
スプレーにも小さいのが付属していますが、小さすぎて使えません。値段も安いのでカーボン製のヘラがあると便利です。
無水エタノール
取り残した糊を取ったり表面の汚れをきれい磨くのに使用します。
ウエス
ウエスは使わなくなったTシャツなどでも十分ですが、僕は汚れも落ちるこのウエスを使っています。
剥がし作業の流れ
シール部分をヒートガン(ドライヤー)で温める
温めることで糊の接着が剥がれやすくなります。1点に集中しすぎると高温になりすぎて焦げたりしますので注意しましょう。
まずは全体的にまんべんなく温めます。
スクレーパーで端を剥がす
スクレーパーでシールの端を起こすように剥がします。
あくまでもシールの端を起こすためです。カッターの刃になっていますので車が傷つかないように細心の注意を払いましょう。
写真では通常のカッターを使用していますが、スクレーパー用途のカッターを使うと便利です。
ヒートガンで温めながら手で剥がしていきます
ヒートガンを近づけ過ぎないようにシールを柔らかくしながら手で剥がしていきます。温めないとシールが硬いので途中でぶちぶち切れてしまい作業効率が悪くなります。30~40センチ位距離を取ってヒートガンの熱風を当てます。当てすぎると柔らかくなり過ぎて途中でシールが切れてしまいます。
手に熱風を充てるとやけどしますので注意しましょう!
切れてしまってシールが起きている部分がない場合はまたスクレーパーで起こします。スクレーパーはガリガリやらないように気を付けましょう。
残った糊の処理
一通り剥がしたら次に残った糊の処理をしていきます。
糊剥がしスプレーを噴霧します
ボディや塗料によっては溶剤で塗料が剥がれてしまうことがありますので目立たないことろでテストをしましょう。シュッと吹きかけて3~4分放置して塗料やボディが剥がれなければ大丈夫です。
糊の残ったところを中心に糊剥がしスプレーを噴霧します。泡タイプですと液だれすることはありませんが目などに入ったり手に付いたりしないように気をつけましょう。ちなみに僕は素手でガシガシやってしまっています…。(特になんともありません)
噴霧液は液だれはしませんが、スプレーですので結構周りに広がります。吸い込まないようにしましょう。吸い込み過ぎると頭がくらくらしたり、一時的に手に力が入りにくくなります。ガレージなどの場合は換気を良くして作業しましょう。
噴霧したら2~3分放置します。放置しすぎて溶剤が乾いてくると逆に剥がしにくくなってしまいます。
最初の頃は糊剥がしスプレーだけでシールをきれいに剥がせると思って使っていましたが、シールを剥がした後の糊の残り処理として使います。面積が広い場合はスプレーだけで剥がそうすると何度も何度も繰り返し作業は必要なので時間効率もコスパも悪い(スプレーをたくさん使ってしまいます)です。
カーボンヘラで糊を剥がしていきます
時間が経過したら少しカーボンヘラで糊部分をこすってみてスムーズに剥がれそうなら糊をしっかりこすり取るイメージでヘラでガリガリやります。カーボンなので傷がつくことはありません。
ウエスで拭き取ります
最後にウエスで拭き取ります。無水エタノールを適量ウエスに染み込ませて、糊の残りをウエスでこすりながら拭き上げればきれいにとれます。
あとがき
いかがでしょうか?車のステッカーは状態によって剥がれにくい場合がありますので時間がかかります。焦って作業して車に傷をつけないように時間をかけてやりましょう。