Illustratorでオブジェクトを拡大・縮小したとき、
「線の太さが変わらない」「逆に線まで一緒に太く(細く)なってしまう」
という経験はありませんか?
実はこれ、Illustratorの環境設定の1項目が原因です。
この記事では、その設定方法と使い分けをわかりやすく解説します。
症状
- オブジェクトの形は変わるのに、線幅がそのまま
- 逆に、線も一緒に拡大縮小されてしまう
- 図形やアイコンのバランスが崩れる
この現象は、Illustratorの**「拡大・縮小時に線幅と効果を調整」**という機能のON/OFFによって起こります。
原因
Illustratorでは、オブジェクトを拡大・縮小したときに
線の太さや適用している効果も一緒にスケーリングするかを選べます。
- チェックON → 線幅も一緒に変わる
- チェックOFF → 線幅は固定されたまま
解決方法
方法1:環境設定から変更(全体設定)
作業全体で設定を反映したい場合はこちらがおすすめです。
- 編集(Macは Illustrator メニュー) → 環境設定 → 一般 を開く
- 「拡大・縮小時に線幅と効果を調整」 にチェックを入れる(または外す)
- 「OK」を押して完了
方法2:変形パネルから一時的に変更
特定の作業だけ設定を変えたい場合はこちら。
- ウィンドウ → 変形 を開く
- パネル右上メニューから 「拡大・縮小時に線幅と効果を調整」 のチェックを切り替える
- 必要なときだけON/OFFできるので便利
使い分けの目安
- ONにする場合
→ アイコンや図形を縮小しても全体のバランスを保ちたいとき - OFFにする場合
→ ポスターやバナーなどで線幅を固定したままサイズ調整したいとき
関連トラブルと対処
- 拡大縮小で文字サイズも変わってしまう
→ 文字はアウトライン化してから拡大縮小すると安定 - 効果がぼやける
→ ラスタライズ設定を高解像度に変更 - 線が拡大後にずれる
→ 「ピクセルグリッドに整合」を解除
まとめ
Illustratorで拡大縮小時の線幅が思い通りにならない場合は、
**「拡大・縮小時に線幅と効果を調整」**の設定を確認しましょう。
設定を理解して使い分けることで、制作スピードと仕上がりの精度が格段に上がります。